実りの秋、十月を迎えました。
暑さ寒さも彼岸までという言葉の通り、
朝晩秋深くなってまいりました。
秋の夜長で考える、読書する時間を少し持ってみると、
苦の見方、思い方、自分の心をつくれるのではないか、
と思います。
今月は苦は自らつくると会長先生から、ご法話いただきました。
皆さん、思いどおりにならないな。と感じたことありますか?
諸苦の所因は
もろもろに思う苦のもとは、何でしょう。
多くの場合、私たちはその原因を自分以外のもののせいにして
ますます苦悩を深めています。
あの人のせいでこうなったとか、あれさえなければよかったのに…
と考え苦の原因を見失ってしまうのです。
毎日の生活の中で、家庭においても、仕事場においても、
すぐにあの人のせい、あのことこのことのせい。
と四苦八苦し本当の苦の原因を見失ってしまっています。
八月号のやくしんの中で、会長先生は、
この世の中には、一つ確たる法則があると言われます。
それは「投げかけたものが返ってくる」ということです。
私の思う心がそのまま返ってくる。
苦悩は他からもたらされるのではなく、じつは自分の内側から
生まれてくるようです。
楽も自らの心がつくる
苦の心も自分からつくる。だから楽も自らがつくれる。
自由自在です。
開祖さまご法話の中に、仏さまは、自由とだけ言われないで
自由自在、自由の下に自在という言葉をつけられている。
条件を出されている。自分をしっかり見つめ、どうあったら
いいかをきわめていく。
そこに安心(あんじん)が生まれるんですよ。
自分の在り方がすべての根本なんです。
〜ただひたすらに〜より
苦というものだけ、楽というものだけというのはあり得ない。
苦と楽は一対なんです。
表裏というよりは一つのもの、離れることのできないものでね。
苦と思えば苦、楽と思えば楽、といったものですよ。
〜ただひたすらに〜より
結果や現象にとらわれ、腹を立てたり落ちこんだりしがち
ですが、自分に目を向けて
感謝を忘れず、欲をほどほどに抑えて、とらわれこだわりを
もたないことが身心ともに楽に生きる秘訣といえるでしょう。
ゲーテの言葉
「処世のおきて」
「気持ちのよい生活を作ろうと思ったら、/済んだことをくよくよ
せぬこと、/滅多なことに腹を立てぬこと、/いつも現在を楽しむ
こと、/とりわけ、人を憎まぬこと、/未来を神にまかせること」
この中からひとつ、実践できそうですね。
秋の夜長、夜眠る前に、一日の出来事を書いてみたりするのも
いいことかもしれません。
見方一つで、私たちはいつでも幸せのただなかににいることを
味わえるのです。
今月は、私の心のおきどころを汚れた心で話したり行なったり
するのか、清らかな心で話したり行なったりするのか。
ものごとをありのまま受け容れる、そんな心のおきどころを
持って過ごし、開祖さまの求めたるところを自らが
求めてまいりたいと思います。
合掌
滋賀教会 教会長