滋賀教会 学生部 入試祈願供養 開催する
- 2012.12.16 Sunday
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- 22:37
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- by rkkkinkishiga
――――― 開祖法語録 −――――――
一年を顧みて
いよいよ十二月、一年の締め括りの月がやってまいりました。
私はつねづね、十二月の初めには来年の計をたてておかねばならぬ、と申して
おりますが、来るべき新しい年をしっかりした心構えで迎えるためには、まず
その前に過ぎ去ったこの一年間の己れを落ちついて反省する、ということが大切であると思います。
身近なことでは近ごろ人さまが「何となく年毎に忙しくなる」といっておられるのを耳にいたしますが種々を文明の恩恵に浴して、生活に余裕ができてくるのが当然であるのに、逆にますます忙しくなるというのは、それだけ健康でご活躍なさっておられるということでありますから、これは大へん結構なことだと思います。
しかしながら、世間の騒々しい慌ただしさに、知らず知らずに捲き込まれ自分自身の心まで忙しく追いまわされてしまった一年ではなかっただろうか。
この辺を深く吟味して己れ自身の確固とした足どりを、心に刻み込んでいかねばならないと考えるのであります。
「佼成」昭和40年12月号より
新しい年に向けての準備に具体的に頂いた感謝を恩に報いて一月にスタートするために、今月は「おかげさま」を数えてみようと会長先生からご法話をいただきました。
◎苦が喜びに変わる
水は酸素と水素との化合物
人間の体は無数のもののおかげによってできている
数えきれないほどのご恩と、その一つ一つの縁によって生かされていると同時に、一人ひとりが他を生かすご縁の一つであるといえそうです。
ところが、私たちはふだんそのことを忘れて、何かにつけて不平不満や恨み言を口にしがちです。
また、無常の法に照らせば当たり前のことであるのに、自分に不都合な変化は受け入れられず、多くはそれを苦と受け止めます。
数えきれないほどのご恩と縁によって生かされていると、いつも心に“そうなんだ”と信を持つことが大事ですね。
出会う縁、起きてくる現象を私の心がどう受けとめているのか。
悲しい、苦しいと思う心を一度ゼロにし、まっさらにして目の前に起きた現象
をありのままに見直すと、おおらかな受けとめ方ができます。
その根本は縁起や無常、空などの真理の認識にある。
楽しいご法の習学をすることで自分中心から仏さまの見方が出来るのです。
苦が喜びや生きがいにつながり、悲しみが心の成長をうながし、怨みにさえ
「ありがとう」をいえるような転換もできるのです。
(※空 → 現象そのものはプラスでもマイナスでもない、ゼロである)
皆さん、苦しみ、悲しみ、日々の生活で味わいますね。
時には、怨みに思うことも、真理を学ぶことにより幸せを受けとめる感度が高まるといえるかもしれません。
滋賀教会で真理を学ぶ習学の日を設けていますのでぜひ参加して下さい!
◎感謝を行動に
幸せを感じる習慣を身につけると、自ずと愚痴や不満が減ってきます。
「見方を変えれば、ありがたいことはいくらでも見つかるのだ」
「ありがとう」をいい、感謝の気持ちを行動にあらわすことで人に喜ばれ、それが感謝されることにつながる。
人の喜ぶ顔を見るのはうれしいことです。それは大きな幸せです。
「ありがたい」「おかげさま」という気持ちがわくと、それが思いやりとなり、
やさしくあたたかな言葉となって他にふり向けられるようになります。
「思えば思われる」の言葉どおり、投げかけたものは必ず返ってくるのです。
すべての出発点は私の心です。
仏さまの教えは、どれほど暗く沈んだ人の心にも明るい「感謝」という一条の光を与えるものだからです。
一条という意味はひとすじ、1本の光ということです。
ともあれ、まずは身近な「おかげさま」を思い起こすことからはじめてみましょう。
今日も目が覚め、手が動いた、足が動いた、これもすごい、おかげさま!
当り前ではありません。
今日も生かされている。だから人さまに喜んでいただける私の1日を過ごそう。
身の使い方 ・・・家庭の中で、職場で、地域で率先して笑顔で、善い行いを、
クツをそろえる、ゴミをひろう、など…
言葉の使い方・・・「ありがとう」「おはよう」「いってきます」「すばらしい」
「拝」という返事、「いってらっしゃい」など…
心の思い方 ・・・「ありがたい」「おかげさま」という気持ち
固定的になりがちなものの見方、受け取り方をニュートラルにして
日常のそうしたささやかな喜びや幸せに、人生のすべてがあるといえるのです。
日々私の身の使い方、言葉の使い方、心の使い方のつみ重ね
◎「おかげさま」を数えてみよう
具体的に数えてみましょう。それは幸せと喜びがあふれて思いやりとなって、新しい年をきっとあたたかく迎えられると信じます。
合掌
教会長 関戸快枝